英語が変わるんだって(1)

 

ご存じのように2020年度からこどもたちの英語を取り巻く環境が大きく変わろうとしています。
大学受験が従来の英文法、英文読解中心のテストからいわゆる4技能、「読む・書く・聞く・話す」を力を問う形式にかわります。その流れが小学生・中学生にも押し寄せてきます。わたしたちの親世代にはなじみのない、まったく新しい英語教育が始まります。

小学生の英語教育が変わる! 

小学校の英語授業が公立でも小学3年生から始まります。そして、小中高すべての学校の授業までもが「4技能」中心になります。こどもたち全員が小学生のうちから英語に触れ、英語学習の低年齢化がますます進む―。この大転換期に、小学生はどのように英語を勉強したらいいのでしょうか?

 

小学生の英語教育が前倒し

2020年度から、小学校の英語教育が大きく変わります。まず、現在、小学5年生・6年生を対象に行われている外国語活動が小学3年生からになります(※2018年度から一部実施)。

より具体的には、小学3年生・4年生で外国語活動を年15コマ(※1コマ=45分)実施。おもな学習目的は、アルファベットの読み方(例. フォニックス)や、短い話を聞いて内容を理解できるようにすることです。
次に、小学5年生・6年生では、英語は通知表に成績の付く「教科」になります。授業時間は現在の年35コマから50コマに増加。「聞く」「話す」だけでなく、簡単な語句や表現を使って自分の考えを「書く」ことが、おもな学習に含まれます。

従来の小学校の英語教育は、こどもたちが英語に慣れ親しむために「聞く」「話す」重視でした。しかし、小学5・6年生での英語の教科化により、こどもたちが「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランスよく育み、英語コミュニケーション能力の基礎を総合的に養うために、文字の読み書きも小学生の英語に取り入れられることになったのです。

現在も小学校では英語の授業がおこなわれていますが、中学校にはいると全員一斉に英単語も英文法もスタートします。ところが新しい小学校の英語の授業では中学入学までに700英単語を学習し、それは中学校ではすでに習得してきたものとして取り扱われます。
現実、小学校ではどうでしょうか? 
地域によって、小学校によってその学習形態はさまざまです。英単語をしっかりと覚えさせている小学校、読むだけの小学校、外国人のALTと会話するだけの小学校。英単語の習得状況はさまざまです。ということは中学校に入った時点で英語学習に差ができているということになってしまいます。
そのうえ、いままでは習っていても、習っていなくてもヨーイドンだったのが、習ったものとして中学の英語がはじまるのですから、気がついたら---。ということになってしまいますよね。

では、どうすればいいのかは次回に。