英語が変わるんだって(2)

 

前回は小学生の英語授業が変わることをお伝えしましたが、
中学生・高校生の英語教育、さらに大学入試英語も大きく変わります。
というか、大学入試英語を変えるためには高校英語、中学英語、小学英語までさかのぼって変わらないといけないということですね。

いままでの英語授業は「読む」中心に「聞く」を少々という授業指導が学校でおこなわれていました。
それが「話す」「書く」を加えての4技能の力を問う形に変わります。
それも英語を日本語で考えてというよりは、先生も生徒もすべて英語でやりとりする“オール・イングリッシュ”授業でおこなうことになります。現実にすでに行われているところもあります。

2020年度からの大学入試センター試験に代わる新テスト『大学入学共通テスト(仮称)』の英語では、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を総合的に測るTOEICやTOEF、英検といった民間英語検定を活用することも文部科学省が進めています。

これまでの大学入試英語は、文法・長文読解問題といった「読む」の1技能中心。それに「リスニング」で「聞く」技能も試されてはいましたが、「話す」「書く」、なかでも「話す」力はまったく重要視されていませんでした。

しかし、このままでは社会のグローバル化に対応できず、学校で英語を学んでも社会では通用しないという事態となり学校英語の意味が失われてしまいます。アメリカ人やイギリス人などのネイティブだけではなく、英語は外国人とのコミュニケーションツールであることはいうまでもありませんし、その流れはさらに加速されていきます。

こうした状況から文部科学省は大学入試に「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を総合評価するTOEICやTOEFL・英検などの民間英語検定を活用することにより、こどもたちの頃から英語のコミュニケーション能力を身につけることができる“使える”英語教育へ大きく変えようとしています。そして、このような英語コミュニケーション能力の素地をつくるために、小学生の英語教育がかわり、中学・高校の英語指導も変えようとしているのです。

ところが、英語の授業は先生も生徒もオールイングリッシュでとお伝えしましたが、現実的にはそれができているのは一部です。ということはできている学校もあるということです。
学校のテストレベルではわかりません。なぜなら、その学校の英語教育に合った英語のテストだからです。ところが、これが入試になると、できている学校とできていない学校との格差ははっきりと現れてきます。

学校の英語ができていればOKという時代は終わりました。その先の大学入試を見据えた英語学習を小学・中学・高校でおこなっていかないといけないことになりますよね。