高校生になると(3)

高校英語はどうなる?

高校の英語では英文法で新しく習うことは少なくなります。
中学の英語では、be動詞、一般動詞、進行形、過去、不定詞、動名詞、比較、
受け身、現在完了、分詞、間接疑問文、関係代名詞---
高校になると「文型」「分詞構文」「関係副詞」「仮定法」くらいのものです
新出文法事項は圧倒的に少なくなります。
高校になると英語は余裕でいけるのかな、というわけにはいきません。

では中学の英語との違いは圧倒的な語彙数のちがいです。
この英単語、英熟語、これをおろそかにすると絶対に伸びません。
この修得する語彙数の差が大学入試での合否をわけるといっても過言ではありません。

英文法にせよ英文読解にせよ、ただ問題をといて、答え合わせをして---
それだけで英語ができるようになればいいのですが、そういうわけにはいきません。
これは「ちりもつもれば山となる」ということです。
高1・高2からの積み重ねが大きな山となります。
英単語を覚えるということは時間がかかります。
高3になってくるとなかなか英単語に時間をかけることができなくなり、ついおろそかになりがちです。
高3になったら頑張るというのはNGです。

 

数学を得意科目に

高1の2学期くらいになると文系にするか理系にするかを決めないといけません。

その時に判断基準となるのが「数学」です。
理系をめざしていても、「数学ができないから文系」という負の方向になりがちです。

なぜ高1で数学が分からなくなるのか?

それは簡単な理由です。
「進むスピードが速い」「難しい」「演習ができていない」からです。

高校での数学の授業は、やる事が中学での数学に比べて圧倒的に多くなります。
数学だけで数Ⅰ・数Aの2教科ですから単純に考えると2倍です。
この2倍の量をこなすために、学校では説明が主体となり
演習はほとんどできません。

演習は生徒自身が自宅で副教材を中心にしっかり演習しないといけません。
ところが、高1生のほとんどは中学時代に塾へ行っていた子がほとんどです。
塾の勉強と学校の勉強で何とかできていたので、
高校になっても何とかなるかなということで、予習をしていかない、
授業だけでは不十分、家での演習ができないという、スパイラルに陥ります。

理解不足・演習不足のまま次々と学習するわけですから、分からなくなる事は当然です。

逆にいうと、しっかりと予習をする、学校の授業が復習になる、
その上で演習をするという流れさえ作れば高校数学は怖くないのです。

高校の数学はどれくらい問題のパターンを自分のものにするかです。
それさえできれば、中学数学よりもやりやすいです。

高校で塾を続けている生徒の中には
「中学校の時の数学よりもいい点数・順位がとれる」といっている子もいます。

よく保護者の方が
「高校に入ってようすをみて、できないようならお願いします」とおっしゃることがありますが、
はっきりいうと、「高校数学はできなくなってからでは遅いです」。

高校数学は学習のパターンを作り上げると楽なんですが、
振り返ってやりなおそうとすると、なかなか難しいです。
中学生くらいだとやりなおそうかとなりますが、
高校生になると、その難しさがわかっているので、結局はさらにやらなくなるというパターンに。

でも、英語だけでもできていたらということなのですが、
そうはうまくはいかないから困るのですよね。

いずれにしても、高1の1学期・スタートが大事です。
英語・数学にせよ学習のパターンを作り上げていくことが一番です。